木もれび第49話 M木輪
芳野栄氏

BACK

まだ見ぬ美しい花を求めて

 わたしたちは、「これまでに見たこともない、美しい花が咲いてるよ」と教えられれば、その美しい花を見てみたいと思い、その美しい花を求めて探しに行くでしょう。また「これまでに見たことのないすばらしい景色が見れるよ」と聞けば、そのすばらしい景色を求めて行動するでしょう。しかし、美しい花や景色を見ようとすると、それなりの準備と行動が必要になり、同時に目の前に障害があらわれることがあります。美しい花やすばらしい景色があることを信じて行動し続けなければ、そこには到達できません。
 まだ見ぬ美しい花を是非とも見たいと思い行動した一人の木輪スタッフの話をしてみたいと思います。昨年の八月に平日の売上個数の三倍の数の商品を売ることに挑戦し、みごと目標を達成した販売スタッフ達が、先月再び前回とは異なった商品で平日の一日の売上個数の三倍の商品を販売するという目標を掲げ努力し、目標を達成しました。達成したスタッフたちは「感動」や「達成感」さらには「やればできる」という自信を持つことができたようです。
その「感動」や「達成感」や「自信」こそが、冒頭でいうところの「これまでに見たこともない美しい花」や「すばらしい景色」の実体であるように思います。努力した人にしか味わえないものです。貴重な財産といえるでしょう。
 一人のスタッフのノートには、次のように書かれてありました。「きょうはこの商品を絶対150個売る!と心に決めて朝から試食を積極的におこない、そのおいしさを多くのお客様に伝えました。夕方六時に目標の150個を売ることができ、目標を達成できてうれしいです。」これだけの感想の中にも、本人の達成感や至福感が伝わってきます。努力は裏切らないことを教えてくれています。目標達成に向けて、これまでに事前準備をしっかりしてきました。ポップ書きや置き方、並べ方の工夫もしてきました。忙しい中にもこまめに試食をすすめて、その商品のおいしさを地道に伝え続けていました。また当日は、欠品を生じさせないよう、常に商品から目を離さず意識を向け、品薄になりそうになると製造スタッフに追加のオーダーをかけ、場合によっては、自ら製造するという努力を一日中続けてくれました。その結果です。
 「まだ見ぬ美しい花やすばらしい景色」は、目の前の手の届くところにはなかなかないものです。そのような花や景色を求めていこうとするのですから、それなりの強い覚悟と行動力が求められるのは言うまでもありません。自分の体験したことのない領域を求め行動していくことのすばらしさに、スタッフが気づき体験、体得することで人としての成長がはかられるものと思います。
 さらに「自信」というものが、自分の心の中にめばえてくれるようになれば、スタッフらの将来に大いにいかされ、幸せな人生を送っていただけるにちがいありません。
 スタッフの幸福な人生を願っております。

新聞最新号へBACK