水溶性食物繊維「イソマルトデキストリン」の炎症誘導物質産生抑制作用を確認

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 NAGASEグループのM林原(森下治社長)は、グエルフ大学(カナダ)の峯芳徳教授らのグループと共同で、水溶性食物繊維「イソマルトデキストリン」の炎症性腸疾患モデルマウスに及ぼす影響を解析した。その結果、イソマルトデキストリンを発症前から摂取させることにより、炎症を誘導する生理活性物質であるTNF-αおよびIL-6の分泌を減少させることが分かった。さらに、炎症誘導物質の産生に関わるToll様受容体4の発現を抑制していることも分かった。今後、この研究をさらに進めることにより、腸管炎症と関連する疾患の予防・軽減に寄与することが期待される。なお、この作用について11月25日から開催された日本食物繊維学会第22回学術集会(東京都新宿区国立健康・栄養研究所)で発表した。
《イソマルトデキストリン》
 同社が独自に開発した酵素の働きにより、澱粉から製造される水溶性食物繊維。多分岐α-グルカンの一種。イソマルトデキストリンは原料である澱粉に比べ枝分かれ構造を多く有しており、消化されにくい性質を持っている。そのため、固形分当たり80%以上という高い食物繊維含量を示す。重量平均分子量は5000で、カロリーは2kcal/g。製造工程に酸触媒下での高温処理がないため、粉末は白色であり、水溶液の透明度は高く、また、溶解性にも優れ、20℃の水100gに対し、70g以上溶解する。匂いがなく、甘さもほとんどないため、食品に配合しても素材の味を損ねない。様々な生理機能として、腸内細菌叢改善作用、便通改善作用、下痢軽減作用、免疫調節作用、脂質代謝改善作用、血糖上昇抑制作用などが示されている。

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