Mピーターパン〈広島県福山市〉
給食事業を大切に守り、ネット通販を拡大
生産体制が充実した堅実な会社を目指す

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廣川社長

工場外観

 Mピーターパン(廣川徹社長)は、1899年の廣川市松氏による「廣川日進堂」の創業以来、今年で122年を迎えた。創業当時は、国有化される以前の山陽鉄道福山駅に近い船町に店舗を構えていたが、1945年の福山空襲でレンガ窯の一部を除きすべて瓦礫と化したが、いち早く工場と住居の再建を果たし、終戦後現在の場所に工場を建設した。

 廣川社長は、1953年生まれ。大学を卒業後、日本鋼管Mに就職し4年間勤めたが、自社の要請を受けて帰郷し1980年に廣川日進堂に入社。企画部長として独自の商品開発を始め、1996年に4代目代表取締役社長に就任。同時に社名とブランド名をピーターパンに変更し、父博重氏の想いを尊重し「独自の商品と流通」を経営理念の中核に据え、国産小麦パンや米粉パン、糖質制限パンなどを開発した。社名・ブランド名には、ピーターパンのように、大きくなっても子供の頃の純粋な気持ちを失わない、いつも夢を追いかけていく、そんなベーカリーになろうという決意が込められている。
 同社の経営ビジョン、経営目的、経営理念は次のとおり。
《経営ビジョン》
@世の中で必要とされながらも手に入りにくいもの、あればよいということに気づかなかった新しい用途、それらをかゆいところに手が届くように開発してくれる会社になりたい
Aそうなれば、世の中から必要とされ、尊敬され誇りを持って仕事をすることができる
《経営目的》
@世の中にない、または手に入りにくいものを常に開発し続け、たくさんのお客様に喜ばれる
Aそれを作り上げる我々社員の豊かな生活、誇りある職業生活が営まれるようにする
Bまた十分な利益がなくては社員の手厚い待遇や働きやすい職場環境は実現できないので、常に生産性をあげ仕入を上手にし、ロスをなくす
Cそうして多くの利益を得て、その中から適正な納税をすることによっても社会に貢献してゆく
《経営理念》
独自の商品と流通を持って
地域の食文化に貢献し
一人一人の能力発揮を通じて
社員の豊かな生活と
人間的成長を実現する
 製品の構成比率は、市販パン約50%、学校給食約50%。学校給食の内訳は、パン20%/米飯80%。市販店舗の運営はせず、市販パンはスーパーマーケットや高等学校・企業・幼稚園などへの卸(約60%)とネット通販(約40%)。
 ネット通販の看板商品は、2002年に発売した「国産米粉の米太郎食パン」。同商品は、農林水産省が主催するフードアクションニッポンアワード2010で、2509件の応募の中から優秀賞を受賞した。
 「米太郎食パンには小麦粉グルテンを20%配合しており、原材料に磨きを掛けている。弊社の米粉パンコンセプトは、小麦粉アレルギーの対応商品ではなく、小麦粉にない米粉パンの美味しさを追求したもの。グルテンフリーには随分前から取り組んでいるが、美味しさに対する自信がないため販売に至っていない。ただ、多くの要望を受けているため計画は止めず研究を重ねている」と廣川氏。
 福山大学が開発し、Pホシノ天然酵母パン種が商品化したバラの街福山の「バラ酵母」は未だ使用しておらず、継続して白神天然酵母を使っているという。
 廣川氏は、今後力を入れたい商品と会社の将来展望を次のように話した。
 「米太郎食パンを中心にした商品群はほぼ完成しており、既に動いている。また、糖質制限の商品も完成し、グルテンフリーは一つのカテゴリーとして計画を進めて、ネット通販事業を拡大したい。しかし、信頼性が高く、デザインも良く、上手な売り方をしなければならないため、その運営方法と集客力に悩んでいる。  給食事業は、通常の商取引に発展する可能性もあり不安定だが、今までの実績を礎に大切に守り続け、一方で事業の再構築を図り、ネット通販で尖った商品が売れる状態にしたい。計画生産ができ、ロスを少なくして、社員は十分な休日が取れる堅実な会社を目指し、後継者の育成に注力したい」

【Mピーターパン】
〒721ー0961広島県福山市明神町1丁目14番地41号(国道2号線沿い)
TEL084-924-2424
FAX084-924-2425
▽敷地面積=約300坪
▽従業員数=24人
▽主要設備=ミキサー、分割機、ラックオーブンなど
▽アクセス=JR山陽本線東福山駅から徒歩約18分

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米太郎食パン

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