金太郎パン
大阪府東大阪市
創業百年を目標にリニューアル 食事パン系商品で積極的な提案を行う

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今崎祥之氏

店舗入口、手動にこだわった大きな扉

店内の様子(奥から入口方向を望む)

揚げ物類と焼き菓子

調理パン系が並ぶパンの棚

定番のブリオッシュ

力を入れたバゲットM

ソラメンテ

クリームソフトフランス

 今年80周年を迎える金太郎パン(今崎祥之社長)は、創業100年を目標に、20年先を見据えた設備の更新を行い7月5日、リニューアルオープンした。
 これを機に、定番のブリオッシュやサンドイッチのグレードアップを図ると共に、朝メニューの惣菜系パンを新しく追加するなど、更なる進化を目指している。

 同店は、近鉄布施駅前を南に伸びる大通りに沿った商店街に位置する。大型スーパーマーケットの進出で厳しい戦いを強いられている駅前商店街だが、ここは各店が個性を強調し、奮闘している活気ある商店街だ。また、駅のホームから同店ビルにペイントされた金太郎のロゴマークが見え、実に分かりやすい。
 今回のリニューアルについて今崎氏はこう語る。
 「今年に入ってから具体的な構想を練りましたが、80周年を迎えるにあたり、何か記念行事をしたいと前から考えていたことと、私自身が23歳でパンを始めて20年の節目であるということが、リニューアルをした大きな理由です。
 今までは地域柄などを考えて、確実に売れる商品を作り続けてきましたが、これからは『自分が思う商売』つまり、お客さまに提案できる食事パン系商品を積極的に作って売っていきたいと考えています。ですから、設備も今後の20年間を視野に入れ、オーブン、フリーザー、ドゥコン2台を更新しました」
 食事パン系は、バゲットをはじめレーズンフランスやゴマとゴルゴンゾーラカンパーニュなど、売上全体の約15%を占めているが、その比率を上げることを目標としている。中でも石臼挽きしたフランス産小麦粉を使った「バゲットM」に力を入れ、また「クリームソフトフランス」のようなデザート系にも積極的に取り組んでいくという。
 店舗外壁は茶色系でまとめて落ち着き感を出し、入口は自動ドアから大きな手動の引き戸に改めた。
 以前から今崎氏自身は手動にしたかったらしいが、夫人に「お年寄りや買い物途中の客が多く、車椅子での来店もあるので手動では入りにくい」と反対され断念してきた。しかし、今回のリニューアルでは『自分が思う商売』を貫く意味でも特にこだわったという。
 手動で大きな扉にすることにより、全開すると開放感があり、店舗が広く感じられる。また、陳列場所を変えて正面平台に置いたハード系の商品群が一層目立つ。その反面、虫の侵入には他ならない注意を払い、常時スタッフ全員が監視している。今のところ虫に関するクレームは『0』なので今後も気を抜かず継続するという。
 商品に目を向けると
 「看板商品のブリオッシュに巻き込む油脂をグレードアップしました。バターとマーガリンをブレンドしていますが、乳脂肪分の高いバターに替えています。値段は据え置きで美味しくなったことをお客さまに分かっていただければよいと思っています。サンドイッチの具材はハムをグレードアップしました。それから、これまでは開店時に商品が揃っていなかったので、惣菜系のパンを新しく出しました。近くのイタリア料理店とのコラボレーションで自家製パテをはさんだカスクルート『ソラメンテ』は人気が出てきています」と話す。
 リニューアル後は前年比で約130%の売上が達成でき、オープン直後の2週間は、今までにない忙しさだったという。オープン時のサービスは価格ではなく、エコバックをプレゼントした。現在の日商額は、平日約30万円、土・日・祝が約40万円。
 業界でパンの値上げは存続の問題として大きく取り上げられているが、同店では「先陣を切ってはできませんが、値上げをせざるを得ない状況なので、タイミングを見計らい寒くなってから実施しようと考えています。幼い頃から商店街に育ててもらったので、今後もこの場所で皆さんと共に頑張っていきたいのです」
 将来、目指す業態はパン売場と同じスペースにイートインコーナーがある店。
 「今回のリニューアルでは、厨房の囲いをなくしオープンにしました。お客さまからはパンを作っている様子が見え、厨房からもお客さまが見えます。お客さまがパンを買ってくださる姿が、スタッフ一同の喜びだと思います。喜んで買ってくださるお客さまに対して『もっと良いものを作ろう』という気持ちを持つことが大切なことだと思っています」
 商売をする上での今崎氏の座右の銘は「お客さま第一主義」だ。地域に密着したパン作りで、創業100年を意識した新しい食文化の創造を目指している。
   ◇    ◇ 敷地面積30坪(売場10坪/厨房20坪)、駐車場なし
▽主な設備=オーブン1台、ミキサー2台、ドゥコン2台
▽従業員数=正社員5名、パート・アルバイト15名
【金太郎パン】
東大阪市足代1-13-6
TEL・FAX06-6721-3023
営業時間7時〜22時30分、毎週木曜日定休

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駅のホームからも見える