ミル ヴィラージュ
大阪府東吹田市
幅広いニーズに応えた商品 大阪の伝統野菜を使用したパンも

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オーナーの渡辺明生氏

白を基調にしたガラス張りの工房、レジ(左)

ガラス張りの店舗

店内中央テーブル

焼き菓子などをきれいにディスプレイ

勝間なんきん

 阪急千里線の山田駅から徒歩10分、コンクリート打ちっ放しのデザイナーズマンションの1階に、洋菓子店のようなおしゃれなベーカリー「ミル ヴィラージュ」が7月9日、オープンした。  オープンしてまだ4カ月ほどだが、ハード系からデニッシュ系、焼き菓子など幅広いアイテムが人気を集め、着実に固定客を増やしていっている。

 オーナーの渡辺明生氏は、「クープ・デュ・モンド」2002年大会で、飾りパン部門の日本代表として出場し、バゲットとパンスペシオ部門、ヴィエノワズリー部門の2選手とともに世界第一位に輝いた実績を持つ。その他「カリフォルニアレーズン協会鉄人大賞」や多くの国内のコンテストに入賞した経歴と実力を持つ職人として注目を集めるシェフだ。
 同氏は、辻製菓専門学校卒業後、「ケーニヒスクローネ」(洋菓子店)で勤務。ここでパン部門に携わり、そこからパン職人として「神戸屋レストラン」に15年間在籍し、経験を積んだ。
 同店の出店の経緯を渡辺氏は次のように話す。
 「もともと洋菓子学校に通っていた時からケーキ屋をするのが夢でしたので、ケーキ屋のようなパン屋を作りたいと思っていました。自店を持つには技術だけでなくマネジメントにおいても経験が必要だと思い、これまでの勤務の中で色々なことを吸収してきました。
 昨年より自店オープンの準備を進め、自宅から近いエリアで環境の良い場所を探していたところ良い物件が見つかったので、ここに決めました。卒業から20年経って、夢がやっと叶いました」
 同店は、万博公園に隣接した緑豊かな環境。店舗は3面がガラス張りになっているので、店内のどこからも自然光が入り、明るく、外の眺めも良い。また天井が高く開放的でゆったりとしている。内装、機械設備は日仏商事。
 「これまであまり日の当たらないところで働いていたので、自然の光が当たる場所で仕事をしたいという思いがありました。ここでは店内のどこにいても光が入るので、気持ちも明るくなります。また時間の経過や天候などがよく分かるので、生産の調整ができます」と渡辺氏。
 商品はコーナーに分けて陳列し、中央テーブルと入り口横の木のテーブルにはハード系、壁に沿った細長い大理石の陳列台には木のすのこを敷いて食パンや定番のパンが並べられている。また、奥の大理石の台には直に、ヴィエノワズリー系などが並び、その横には、焼き菓子類が美しくディスプレイされている。
 「『木から石』『パンからケーキ』と、そんな流れを意識し陳列しています。籐籠やトレーを使わず、商品を直置きし、それぞれが引き立つように大きさやデザイン等も考え『見た目』も意識しています」
 渡辺氏の『見た目』のこだわりはそれだけでない。カンパーニュなどにロゴを入れたり、菓子類にはリボンやロゴ入りのシールを貼ってラッピングしている。
 その他にも、かわいいビン入りのジャムやメープルシロップ、取っ手付きの珍しいビンに入ったオリーブオイルなど、デザインを意識した商品が陳列されている。
 主力とする商品について渡辺氏はこう話す。
 「よく『お薦めの商品は?』と聞かれますが、お客さまそれぞれの好みがありますので『お薦め』というのは、押しつけているようで、おこがましい気がします。当店では、年齢や男女に関係なく、幅広い方に喜んで頂ける商品を提案したいと思っています」
 人気の商品は、しっとり、モチモチ食感の『角食』(250円)と、じっくり成熟させて小麦の風味を引き出した『山食』(210円)、外はサクサク、中はふんわりに仕上げた『メロンパン』(130円)。ハード系では水を使わずフレッシュトマトとドライトマト、トマトジュースで作ったライ麦パン『トマト』(420円)(=国内コンテスト受賞作品)、生姜、黒蜜、蜂蜜を使用した『ジャンジャンブル』(480円)(=同)など。
 また『勝間なんきん』(220円)は、渡辺氏の出身地である大阪の伝統野菜『勝間なんきん』の甘露煮とラムレーズン、カスタードクリームを組合せた季節商品。
 「夏には、泉州の水茄子をスライスしたものに塩を振って、サンドイッチの具材にして好評を得ました。
 今後も、大阪野菜をいろいろ取り入れて商品化していく予定です。
 今、『田辺大根』と『天王寺蕪』をおでんのように煮て、パンの上に載せ、そのパンの生地には葉の部分を練り込むという商品を研究中です」
 今後も、どんどん地元食材を使用した商品作りにチャレンジしていきたいと話す。
 10月から月2回、定休日に自店でパン教室を開催している。
 「パン教室は、月1回の予定でしたが、参加希望者が多く2回にしました。地域のお客さまとつながりを持つことで生の声が聞けます。
 お客さまから『以前近くにあったパン屋で美味しかったパンがあるので、是非作って欲しい』と言われ、そのパンを再現することにしました。好評なら商品化も考えています。
 また、自分の商品づくりに対する考え方や店の状況などについても、お客様にいろいろお話をさせて頂くようにしています。ご納得頂ける方が例え1人でも2人でも構わないと思っています」
 地域とのふれあいを大切にし、そのニーズをしっかりと商品や店づくりに反映させていきたいと話す。
 渡辺氏は、今後の取り組みについても次のように話してくれた。
 「12月からは、ホームページを立ち上げ、お客さま一人一人とメール交換もしていきたい。そして、情報を発信し、併せて情報収集することで、販促活動を行っていきたいと考えています。また、親子パン教室の開催も予定しています」
【ミル ヴィラージュ】
大阪府吹田市千里万博公園14-13 BARONG1F、TEL06-6877-7070、営業時間=7時〜19時、定休日=火曜日

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