SLOW BREAD Prego さいたま市緑区
安心・安全を基本とした「できたて・焼きたて」のパンを提供
モデルショップとしてノウハウ蓄積

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長塚慶一氏

福井清史氏

店舗の外観
 

店舗内。入口より全体を望む。中央奥はハード系

不動の人気No.1「黄金のメロンパン」

人気No.2の「天使のほっぺ」

 伊藤忠ライスMベーカリー事業部が、モデルショップとして展開する「SLOW BREAD Prego(スロー ブレッド プレーゴ)」は2008年4月19日、千葉県柏市から埼玉県さいたま市緑区に移転し、新規オープンした。

 同店は、伊藤忠ライスMが取り扱う商品を、実際のベーカリー商品として販売し、客の反応や傾向を把握・分析することにより、仕入れや商品開発に役立てることを目的としている。また、同店の販売実績を元に他社へのプレゼンテーション活動も行っている。
 移転の経緯を福井清史シェフは、次のように語る。
 「柏市の店舗は、市中店のモデルショップとして、約10年間営業しました。規模は約15坪ほどで、駅前に近い立地でした。
 しかし、ここ数年間に郊外の宅地開発が進み、人口も急激に増加してきましたので、ベーカリーも大型の郊外型店舗を展開し始めるようになり、駐車場を持つ郊外大型店のモデルショップに移行することを決め、この場所に移転しました」
 店舗の立地は、JR武蔵野線東川口駅か埼玉高速鉄道浦和美園駅より徒歩20分。イオン浦和美園店に繋がる整備道路に面している。
 店のコンセプトは、店名の一部にもなっている『SLOW BREAD』を軸に、食育をテーマとして健全なパン作りを目指しており、『食』を通じて、心身ともに豊かに過ごしてもらうことを願い、安心・安全を基本とした「できたて・焼きたて」の手作りパンを提供すること。そして、客に喜んでもらうことだ。
 福井氏は、商品の特長と売れ筋を次のように話す。
 「ベースとなる生地を美味しく仕上げることを第一に考えています。オールスクラッチで製造し、週末限定でオーバーナイト製法のレトロバゲットとリュスティックを店頭に並べています。また、少し前からルヴァンを使ったハード系商品も週末限定で作り始め、ラインナップの強化を図っています。
 お客様は、『レトロバゲットは硬そうだ』という印象を持たれているようで、今のところ、毎日作る通常のフランスパンの方がよく売れています。これからは、もっと積極的に美味しさを分かっていただく努力をしなければならないと思っています。
 一番よく売れるのは、ブリオッシュ生地を使った『黄金のメロンパン』です。この商品は、開店当初から不動でNo.1の座を維持しています。次が『天使のほっぺ』で、ハード系の生地にドライフルーツとチョコを練り込んでいます。第3位は、カレーパンです」
 同店では、定番商品をより多く販売し、利益を出す仕組みを構築するために、次のような企画を行っている。
 10日間限定の半額セールで、埼玉スタジアムに近いことから「ベストイレブン」と銘打ち、11種類の定番商品を順次、10日間限定の半額セールで、販売するというもの。第8節となる今期間は、食パンにスポットが当てられていた。いずれも客の反応は良く、第1節の「黄金のメロンパン」は、1日で1200個を売った実績がある。
 「新製品のアイディアや発売の決定は、全て店に任せられています。柏市の店では、特定のフィリングに絞った商品開発を行い、販売した結果を月別の統計として、報告していたことがありましたが、現在の店では、随時アイディアを出し合い、試作した後、商品化をしています。季節の変わり目には定期的に、10種類ほどの商品を入れ替えます」と福井氏。
 来店客は、主婦と年配の客が中心。大半が車利用のため、天候にはあまり左右されないが、11時〜13時の昼間と、イオンへの買い物客が増える16時〜18時の間が特に混雑する。また、休日は平日の2倍〜2.5倍の客数になるという。
 同社ベーカリー事業部商品開発室長で同店店長の長塚慶一氏は、店舗運営で特に力を入れている点を次のように語る。
 「様々な企画を立てて集客を図り、基幹商品の育成を行うことによって、地域ニーズに合った商品構成を実現することです。また、ロス率の低減策も積極的に取り入れています。そして、パン屋であってもしっかりした組織作りをすることに力点を置いています」
 続けて、従業員教育について次のように語る。
 「実技だけではなく、製パンの基礎理論を並行して教えることにより、短時間でプロの技術者になれる教育をしています。
 最近の傾向として、自分からポジティブに覚えようとする若者が少なくなっているように感じるので、積極性を持つよう強く指導しています。
   また、従業員同士のコミュニケーションができていれば、自然と店舗内の雰囲気も良くなるので、定期的にミーティングをするなどして、情報の共有を図っています」
 同店では、3年契約でパン屋の2代目を預かり、プロの技術者に育成することも行っている。
 福井氏は、今後の店のあり方と自身の取り組みを次のように話す。
 「オペレーションの効率化と簡素化を実現して、個人の負担を少なくする方法を模索しています。
 個人的には、効率化と簡素化を達成して、できた時間を活用し、コンクールへ挑戦したり、パン以外の勉強に当てたいと思っています」
 同氏は、次回のクープ・デュ・モンド パンスペシオ部門で国内第1次予選を通過している。
 今後の同店の展開を長塚氏は、次のように語った。
 「会社組織でベーカリーを運営しても利益が出せ、パン職人が少なくても大きな売り上げとクオリティーの高い商品が作れるノウハウを蓄積し、郊外大型店の出店を予定されている企業様に対して、最良の提案をしたいと考えています。
 今後もモデルショップを持っている利点を生し、毎月発行の情報誌「ケースオブプレーゴ(自社開発レシピ等の情報)」や「おいしいネット(弊社顧客の売れ筋商品を紹介)」を活用して、既存のお得意様への技術的フォローを行うと共に、新規出店の支援として、市場調査、内外装、商品構成、開店時ヘルプ等を行っていきたいと考えています。そして、展示会や講習会の定期的な開催を通じて、業界の発展に貢献できれば、と考えています」

【SLOW BREAD Prego】
埼玉県さいたま市緑区大門4264、TEL048-812-1222 、FAX048-812-1223
▽営業時間=7時〜19時
▽定休日=無し
▽敷地面積=280坪
▽店舗面積=50坪
▽駐車場=13台
▽イートイン=テーブル:3台、イス:12脚)
▽主な製造設備=ミキサー:2台、 オーブン:3台、ドウコン:3台
▽従業員数=正社員:8名、パート・アルバイト:10名

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