ロワジール 東京都世田谷区
パンを中心に、食シーンすべてを
想定して、商品とサービスを提供

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鈴木琢磨氏

店舗外観(上野毛駅から1分強)

店舗の様子(入り口付近に陳列されている商品)
 

リュスティック(210円)

バゲット(300円)

ピアリーのバリエーション

 2008年6月に東京都世田谷区にオープンしたカフェ兼ベーカリーの「ロワジール」。東京・京都で人気のカフェを手がける潟Tントラントヌフ運営の店として、注目を集めている。

 恵比寿、代官山、表参道、渋谷などにある系列のカフェは、フランスをベースにしたテイスト、セルフリノベーションのインテリア等で、各々人気を博す有名店。
 同店は都内で7軒目の店舗で、セントラルキッチンの役割を担い、各店舗へ料理とパンを供給する。
 シェフブーランジェの鈴木琢磨氏は、すべての店舗で使用するパンの製造担当。大学卒業後、パン製造に興味を持ち製パン学校へ進学。その後ホテルのパン部門で4年間働いた。しかし、鈴木氏の興味はパンだけには留まらなかった。
 「元々、人と接することが好きでしたが、ホテルはセクションが細かく分かれていて、お客様と接する機会が乏しい環境でした」。
 人と接することや、飲食業全般への興味から、カフェへ転職した鈴木氏。飲食にトータルで関わるようになる。
 「店作りは、お客様が店に入る前の空気を作ることから始まります。照明の明るさ、BGMの選曲、接客時の声の大きさやトーン。様々なことに気を配りました」という鈴木氏。
 「パンを作りたい欲求は常にありますが」と前置きをしつつ、「パンだけではなく、それを中心とした料理、コーヒー、アルコールなど合わせるものも大切です。お茶、ランチ、ディナーなど、場面やニーズが代われば、すべきことも変わります」と、食のシーンすべてを想定して、商品とサービスを提供する。
 「パン屋というよりひとつの店として、どう喜んでもらうか」と繰り返し語る鈴木氏。「肉の焼き方、ビールの注ぎ方ひとつでも変わる」と目を配る。
 商品や店舗運営では、共に働くフレンチ出身のシェフや、他所のレストランでの料理、インテリア系ショップの商品ディスプレイなど、パン以外のジャンルから学ぶことが多いという。
 カフェで提供される、という前提がありつつも、鈴木氏はそのままで楽しめるパン、つまり生地の美味しさを追求している。
 「具材を入れれば美味しくなるのは当たり前。生地だけでどれだけ美味しく出来るかが勝負のしどころ」との考えからだ。
 「カフェとキッチンが兼用で、素材を多く置く事が出来ないため、素材より焼成のタイミングがなにより大切です。例えばバゲットは16時間の低温発酵、焼成は270℃で12〜13分と短めに。こうすることでクラストが香ばしく、クラムの水分が多くやや重めの食感に仕上がります」。
 料理を添えなくても、ワインなどに合わせるのに十分なパンとなるとのこと。食事に添えられたパンを気に入り購入する客が多いのもうなずける。
 欧風系パンが定番として並ぶが、あんぱんなど、ドメスティックな商品も季節やリクエストに応じて作っている。顧客からのリクエストにはほぼ応え、一点から注文・好みに応じたパンを提供することもある。
 「同じものをずっと作り続けるより、変化がほしいんです」と、季節ごとに新商品を投入。春には桜を加えるなど、遊び心のある商品が時期毎に店頭に顔を揃える。平均して30種類ほどのラインナップ。カフェのメニューによっても、合うパンに違いが出てくるため、その度に異なる商品を考えるそうだ。
 価格帯や客単価は高めだが「食べて価格に納得してもらえるようなものを提供したい」と、高い付加価値を付けるよう練りこみ、具材の種類や量などにも、工夫を加える。
 「今は目の前のことで手一杯」と言う鈴木氏だが、系列店に顔を出したり、店舗全体の把握は欠かさない。
 「まず、近所の方とスタッフが喜ぶパンを」と言うように、全店舗でスタッフ、そして、来客を喜ばせる商品を提供していく日々だ。

【ロワジール】
東京都世田谷区上野毛1-25-2、TEL・FAX=03-6909-0962、営業時間=10時〜21時、定休日=月曜日

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ピアリーのバリエーション

カフェの様子