 パティスリー
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 アントルメ
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《フランスらしいインテリアと商品》
ヴェルサイユの街は宮殿を中心に広がった街で、周囲には宮殿に住む人々が調達したであろう、食材を扱うLes Halles(レ・アール)という市場街、宮殿を中心に発展した乗馬施設等、中世の栄耀栄華な時代を彷彿させる様々な建物が存在している。
ヴェルサイユ宮殿の前を横切る大きな通りを、宮殿に向かって右に曲がると、Versailles Rive Droite(ヴェルサイユの右駅)がある。右駅の手前には一年中毎日開催される市場があり、その一角にあるのがBoulangerie Paisserie DARRASだ。
この店の外観は、ヴェルサイユの街に相応しく、フランスのトラディッショネルな佇まいで、街にすんなり溶け込んでいる。
店内は極めてフランスらしい。インテリアの感じは、高級感のあるトラディッショネルな内装で飾られ、右にパティスリー、左にトラットリア、そして奥にパンと続いている。
ここのオーナーはCyril DARRAS氏。ノルマンディー地方CAEN(カン)出身のフランス人。奥様との二人三脚で店を経営している。
《ダラス氏の経歴》
ダラス氏は小さな時から料理に興味を持ち、料理人になりたいと考えていた。1981年、料理学校への入学を希望し受験…、が失敗。なぜならば、学校の成績が思わしくなかったからだと、笑っていた。その後、どうしても料理人になりたいと思いながらも、学費の問題もあり、やむを得ず、Boulangerie Paisserieの学校へと進学、1983年無事にCAP BOULANGER、翌年の1984年にPAISSERIEを取得。晴れてプロのブーランジェ、パティシエとなる。
1995年GARCHES(ヴェルサイユの近郊)に店舗を構え独立、そして現在の地ヴェルサイユには2004年に移転。5年目で現在25名の従業員を抱える大所帯に発展した。
《何故この職業を選んだのか?》
それは、彼が育った環境に来由している。小さい頃、お母さんが何時も何時も家で料理をしていた。「おふくろの味」こそが彼の原点であり、美味しい手作りの味を提供したいと、料理人を目指した。
色々な経緯をたどり、ブーランジェリー・パティスリーという職業に出会ったが、ここでも料理は出来ると、そう考えた。ダラス氏の店に並ぶ美しいアントルメや、香ばしいパン、そして惣菜。ダラス氏によって生み出される沢山の商品は彼の母への思いと共に、来店客に幸せを運んでくれるに違いない。
《ダラス氏の哲学》
彼の人生の中で、大きく二つのカテゴリーに分けて話を伺った。
一つは「家族」。ダラス氏は奥様と二人の子供さんとの4人家族。ヴァカンスでは家族と過ごす時間を最も大事にし、仕事をする事で、家族の夢も叶うと考えている。
もう一つは「仕事」。仕事をする上で、経営者として、何かをすると決めたら、きちんとやり遂げる。もし、きちんと出来ないと解ったら、最初からアクションは起こさない。ダイナミックに見えるダラス氏の風貌とは裏腹に、これまで堅実にかつ慎重に培ってきたプロフェッショナルとしての姿勢がうかがえる。
《Boulangerie Paisserie DARRAS》
総勢25名という大所帯のダラス氏の店を紹介する。
常に手作り(アーティザナル)である事。そして仕事の中に喜びとやりがいを見つける事。
手作りだから色々な商品が試せるし、色々な提案も可能である。彼の店は毎月テーマを決めて、店のデコレーションや商品を客に提案するという面白い試みもしている。
昨年のクリスマスのテーマは「サーカス」で、店の外には象やライオン、店内にはピエロ、そして赤いカーテンを使ってクリスマスを盛り上げた。ヴェルサイユの市場の広場脇にあって、かなり目立つ店となった。
《ダラス氏お薦めの商品》
店の商品からダラス氏にお薦めをそれぞれ選出してもらった。そして、その理由も。
〈ブーランジェリー〉
▽バゲット・トラディッショネル=とてもシンプルな商品で、誰もが愛する商品。そして、大変クオリティーの高い商品である。
〈パティスリー〉
▽エクレア=全てのベースにあるお菓子だと思う。そして単純だが、色々な味で沢山の種類を作る事ができる大好きなお菓子だとか。
〈ヴィエノワズリー〉
▽ショコラティインヌ(パン・オ・ショコラ)=ノルマンディー地方、又は昔のフランス人はパン・オ・ショコラをショコラティンヌと呼んだそうだ。同じ商品でも呼び方で雰囲気が違うものだ。毎日食べても飽きない、なくてはならない商品の一つである。
〈トラットリア〉
▽ブッシュ・ア・ラ・レンヌ(フィユタージュの中にグラタンを入れた惣菜)=キッシュやエクレアと同じで、総菜のベースとなる。色々な種類を作ることができ、楽しむ事ができるから。
《ダラス氏の夢》
近未来の夢を聞いてみた。
▽個人の夢=家を買う事。家族との幸せな時間を沢山過ごしたい。4歳と11歳の子供達と十分な時を過ごす事。忙しいからと言って、家族との時間をおろそかにはしたくない。
▽プロとしての夢=皆が来たい(客も、働く人も)と思うような会社にしたいと思う。そして、商品のクオリティーを高く保ち、『ダラス=良い商品』というイメージを皆へ植え付けていきたい。私達の店、ブーランジェリーパティスリーダラスが一つの称号(R伺屍ence)になる事が今の一番の夢だと語ってくれた。
自分の店をこよなく愛し、当分は業務拡張や新しい出店は考えていないと言うダラス氏。
自分の店が自身の称号であり、自分自身であると言う彼には、根底にある揺るぎないプロ意識を感じた。
何よりもクオリティーとバランスを重んじるダラス氏。毎月変わる店のテーマと共に、バラエティに富んだ商品開発の発想等、手本になる素材を沢山そなえた「21世紀の希望の星」だ。現在、日本人研修生を一人受け入れ、人材育成にも力を入れている。
ヴェルサイユ宮殿を観光したら、ブーランジェリーダラスは外せない。
【Boulangerie Paisserie DARRAS Versailles】
▽所在地=16 rue du Marehal-Foch 78000 Versailles,
http://www.darras-versailles.com/
SNCF Versailles Rive Droite 駅より徒歩5分
ヴェルサイユ宮殿右 宮殿より徒歩2分
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