 洋菓子ショーケース
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 入口近くにあるワインと焼き菓子の棚
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ブーランジェリー ラ・テールなどを展開するMラ・テールは昨年11月7日、世田谷公園前にブーランジェリー&パティスリーの店「アルティザン・テラ」をオープンした。
最大の特長は、11品目のパンと工房が有機JAS認証を取得していること。「こんなものが欲しかった」「子供に安心して食べさせられる」などと同店の取り組みが評価されている。
同店のコンセプトは、パリの街角によくあるような、小さいけれど職人が手間暇かけたパンや菓子を、カフェで焼きたて、作りたてが楽しめる、ブーランジェリー、パティスリー、カフェ、エピスリーの複合店。パンは、できる限り天然酵母、ビオや国産素材、生産者の顔が見える素材を使用し、菓子は、フランスの伝統菓子にトライアルした。
同店の基本的な考え方を取締役統括マネージャーの小林健太郎氏は次のように語る。
「会社名のラ・テールはフランス語、店名のテラはラテン語で、両方とも『大地』や『地球』を意味していますので、身体に優しいパンや菓子を作ることを第一にしています。嗜好品である前に、食べ物ですので安心できる素材使いをすることがベースの考え方です。
アルティザン・テラは、これまでのラ・テールでは価格的に使えなかった材料や、こだわれなかった素材を使用し、満足し切れていないお客様のために、一層付加価値の高い有機JAS認証を取得した国産の材料で商品を実現したいと考えています。パンのスタイルやデザインもスタイリッシュに仕立てて、食べ切ってもらうことと、単価を抑えることを意識して、少し小ぶりの商品にしています」
パンの原材料となる小麦粉やライ麦粉は、提携栽培している全国各地の農家へ赴き、生産品種を相談をしたり、種蒔きや刈り取りの手伝いも行っている。また、調理パンに使用する野菜、デニッシュや洋菓子に使用するフルーツも同様に、生産者のこだわりが伝わる材料を直接仕入れている。
有機JAS認証を取得するためには、数多くの制限がある。現在、11種の商品が認定を受けているが、素材によって認定を受けられないものや、認定の対象となっても美味しくないものなど、相当数の試作商品を繰り返し作ったと言う。
「有機JAS認証を取得した商品が、必ずしも美味しいという訳ではありませんが、身体に良いことが『美味しい』に繋がると自負しています」と小林氏。
売れ筋商品の1つ「有機ぶどう酵母パン(263円)」は同店のスペシャリティで、有機レーズン、有機蜂蜜、天然水で起こした自家製ぶどう酵母を使用。種継ぎをしないフルーティな酵母だから、熟成の見極めを大切にしている。灰分が高く、風味の強いフランス産有機小麦粉で捏上げ、濃厚なレーズンの風味を持つ。小林氏は、「イチジクやイチゴでも酵母を起こしましたが、一番安定しているのがぶどうでした。本来は、季節のフルーツで酵母を起こしたかったのですが、安定したものが得られませんでした」と、開発段階を振り返る。
また、「有機バゲット・トラディション(357円)」は、フランスの伝統を大切にしたバゲットで、しっかりとしたクラストと木の実のような香りは、フランス産の灰分の高い小麦粉を長時間発酵させることで生まれた。毎日食べても飽きない味わいだ。
商品の構成比は、ハード系55%、ヴィエノワズリー系20%、食パン10%、サンドイッチ15%と、ハード系の比率が極めて高い。要因は、地域性もあるが、同店の商品に注目した「わざわざ買い」が大半を占め、特に週末になると平日の倍以上の来店客がまとめ買いをするという。オープンして約8カ月だが、早くも有機JAS認証の商品を取り扱う店として定着し、「こういうものが欲しかった」、「出所がはっきりしているので安心」、「子供に安心して食べさせられる」という顧客の声と比例している。
同店では、パンの他に洋菓子、ビオ・ワイン、国産紅茶、はちみつ、自家製ジャム、チーズなども販売し、オシャレな組み合わせを提案している。特に菓子は、フランス料理、菓子研究家の大森由紀子氏監修で毎月一品のフランス地方菓子を紹介している。
今後の展望を、小林氏は次のように語る。
「同じような店を増やしていこうとは思っていません。それよりも、ラ・テールのコンセプトを表現し、価値を高めて、社会に貢献したいと考えています。安心・安全、素材、季節感、旬、作りたてなどをプラスすることで、地域の人達に評価されることを目指しています。今後も、ひとつずつ違う価値を持った展開を図り、企業としても成長していきたいと思っています」。
【Mラ・テール】
ラ・テール洋菓子店、アルティザン・テラ、テラ・セゾン、ブーランジェリー ラ・テール、ラ・テール・メゾンを展開し、「食べ物を通じて心の豊かさ、ライフスタイルをお客様に提供する」ことを目指している。
【アルティザン・テラ】
〒154-0002東京都世田谷区下馬2-44-11、TEL03-5787-8850、FAX03-5787-8860、営業時間10時〜20時
▽主な設備=ミキサー2台、オーブン1台(4段8枚差し)、ドウコン・ホイロ各2機
▽敷地面積=売場10坪、厨房33坪
▽平均売上=平日約20万円、土・日・祝約40万円
▽客単価=1,400円
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