ア・ビアント 江坂店 大阪府吹田市
ブーランジェリーにビストロとカフェ併設
当たり前にハード系が売れる土壌を築く

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石田謙介氏(左)と吉田剛氏

店舗外観

ビストロとカフェ
 

デザインカプチーノ

店舗の全景

ハード系

 大阪府北部で2店舗を展開するブーランジェリー ア・ビアントは11月24日、3店目となる「江坂店」を新大阪に程近い吹田市江坂にオープンした。
 同店は、パンのショップにビストロとカフェを併設した新業態の店舗だ。地下鉄御堂筋線の江坂駅からも至便で、本格的なハード系と料理が味わえる場として、早くも近隣の女性客の人気を集めている。

 ア・ビアント江坂店は、パンのショップに加えビストロとカフェを併設し、既存の桃山台や箕面の店舗とは形態の異なる新業態。昨年11月24日のオープンに先駆け、11月19日にレセプションを開催、約230人の関係者やファンが詰め掛け、店に入れなかった人も出たと言う。
 オーナーシェフの松尾清史氏は、出店の経緯を次のように語る。
 「当店はハード系がメインだと自負しています。そして、今以上に美味しいパンを作ることは、永遠のテーマだと思っていますが、私自身、ハード系のパンだけを一人でムシャムシャと食べることはあまり好きではありません。いくら美味しいパンでもそんな食べ方をしてパッピーかと問われると、それは虚しいことだと思っています。食べ物はパンに関わらず、シチュエーションが大切だと考えていて、お客様には、仲間と共にパンや料理を食べて、ワインを飲んで、ワイワイガヤガヤというシチュエーションを愉しんでもらいたいと思っています。そして、食べたパンを美味しいと思っていただいたら、ショップでパンをお買い上げいただければ嬉しいと考えています。そのような思いと、知人から受けたこの場所での出店の話が合致し、オープンすることにしました」
 地域性に合わせた取り組では、ポーションを小さくすることや値段に対する受け入れ方が様々なので、値段設定に気を遣っているという。また、ビストロとカフェの来店時間の影響を受け、ブーランジェリーへの来店ピークが、昼と夕方に訪れるため、ピークの時間に合わせて焼き立てが提供できるようにしている。来店客は圧倒的に女性が多い。しかし、「女性は昼食のパンを大量に食べません。だから、思っていたよりも客単価が低いんですよ」と松尾氏。
 パン、料理、飲み物を提供するためには、それぞれのスタッフが必要になる。いずれも、知人のフレンチレストランシェフや業者からの紹介で、パンは松尾氏の他にシェフの吉田剛氏が製造から販売までを担当している。料理と飲み物は、マネジャーの石田謙介氏が仕入れから提供までの一切を取り仕切る。石田氏は、バリスタの有資格者でデザインカプチーノが提供できる。松尾氏は「私の苦手なことを彼に頼めば何でもしてくれるんです」と言う。
 新業態で、今まで気付かなかった問題点を松尾氏は次のように挙げる。
 「ブーランジェリーとビストロ、カフェでは、働く時間帯が違うので、スタッフ同士のコミュニケーションが不足しがちになることです。延べ営業時間が長いことも同様です。経営的には、ビストロとカフェは特定の時間帯にどれだけ回転数を高めたかで売上が左右されますが、ブーランジェリーを機軸に、パンをコンスタントに販売して、安定化を図ろうと考えていますので、対象にしたい客層の獲得が絶対的に不足していることです。これは、オープンして間がないので認知度が低いのだと思っています」
 パンの売れ筋商品は、調理パンとデニッシュ。ビストロの人気メニューは、ランチとディナーの前菜盛り合わせ。特にランチは、テーブルとカウンターを合わせて35席が2回転する。
 石田氏は、ビストロとカフェで素材の選び方や提供の仕方を次のように話す。
 「フランスパンを提供している店なので、ワインはフランス産を揃えた方が良いと思うのですが、あえて生産国を問わず地域性を考慮して、リーズナブルで美味しいワインをボトルで飲んでもらいたいと思っています。カフェでは、お客様の好みや味わいに沿ったものを提供することが基本ですが、名前はご存知でも実際のものをご存知でないお客様のために、分かり易く説明するように心掛けています」
 松尾氏は、同店の将来展望を次のように語った。
 「私が目指す店のイメージは、エスプレッソとパンの朝食で出勤してもらい、ランチにはハード系を食べ、夕食用のハード系も一緒に買っていただくようになれば良いと思っています。そのために週替わりで『今週のパン』を提供することを考えています。そして、地域にハード系を根付かせることを使命と捉え、マニアでない普通の人が当たり前にハード系を食べる土壌を構築したいと考えています」
 少し前まで何処にでもあった喫茶店が姿を消し、カフェチェーンが台頭する中、同店は単にパンがイートインできるカフェとしてではなく、バリスタのサプライズが楽しめ、気取らない雰囲気でフレンチのランチやディナー・ワインが堪能できる空間を地域ホスピタリティとして定着させ、パンのもたらす相乗効果を存分に発揮して欲しいと期待している。

▽商品アイテム=ブーランジェリー:ハード系25、ヴェノワズリー系15、菓子パン系10、調理パン15、食パン3、サンドイッチ10種類/ビストロ:30種類(デザート含む) ▽店舗面積=売場約6坪、ビストロ(カフェコーナー含む)約17坪、厨房(パン)約14坪/(ビストロ)約14坪
▽従業員=正社員6名、パート・アルバイト16名
▽主な設備=ブーランジェリー:ミキサー2台、オーブン1台、ドゥコン2台、フリーザー4台等/ビストロ:コンベクションオーブン、フードプロセッサ、パイルーム、ディシュウォーム等
▽平均売上=約35万円/日
▽客単価=ブーランジェリー:約700円/人、ビストロ(ランチ):約1000円/人、ビストロ(ディナー):約4000円/人

【ア・ビアント 江坂店】 〒564-0063大阪府吹田市江坂町1-23-5大同生命江坂第2ビル1F(地下鉄御堂筋線江坂駅下車東へ約3分) ▽営業時間=ブーランジェリー:8時〜21時/ビストロ・カフェ:9時〜23時(LO/料理:21時、ドリンク・サイドメニュー:22時)▽休日=日曜定休▽電話=ブーランジェリー:06-6330-6502、ビストロ:06-6330-6503

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食パンと菓子パン

デニッシュ系