ブーランジュリー アルチザナル エトルタ 京都府乙訓郡大山崎町
フランスのメニューをそのままに商品化
商品を充実させて客をびっくりさせたい

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受賞した賞状と作品写真をバックに並ぶ古田氏(左)と伊藤氏

店舗外観。木製の壁には店名の由来であるエトルタの風景が描かれている

店内の様子

 大阪と京都の中間点に位置するブーランジュリー アルチザナル エトルタは、2007年12月に開業し4年目を迎える。「フランスのメニューをそのままに」をコンセプトにした、手作り、厳選素材、伝統製法にこだわった商品作りが地元で愛されている。

 同店は、戦国時代、天王山を先に占領した羽柴秀吉(豊臣秀吉)が明智光秀を破った故事から勝敗を決める分岐点を天王山と言うようになった天王山の麓、JR山崎駅の真ん前にある。周辺は、静かで昔ながらの佇まいを残している。
 オーナーシェフの古田朋広氏は、高校を卒業後、エーワンベーカリーに就職、その後ベーカリーや洋菓子店で修行し、ホテル阪急インターナショナル、ホテルグランビア京都を経て、独立開業した。また、第7回カリフォルニアレーズン新商品開発コンテスト審査員特別賞、第2回メープルスイーツコンテストパン部門銅賞などの賞歴に輝く。パートナーの伊藤愛氏も第3回メープルスイーツコンテストパン部門で入賞を果たすなどオーナーに匹敵するアルチザンだ。
 古田氏は、パン作りへの情熱を次のように語った。
 「総ての商品をフランスにあるアイテムにしたいとは思っていませんが、一種類でも多くフランスのメニューをそのままに商品化したいと考えています。全部で約100アイテムある中、30アイテムほどが完成し、現在も進行中です。また、フィリング、クリーム、ソースなども総て手作りにしたいと思っています。原材料は、ほとんど無添加のものを使用し、生産者から直接仕入れるなど良質な素材で作るように心掛けています。例えば、メープルバターは市販品があるのですが、メープルジュガーとバターを練り合わせて作っています。
 製法では、自家製酵母を使い、長時間発酵を組み込んでいます。新製法の情報を入手するとすぐに挑戦して、自分自身のやり方でカスタマイズします」
 店名のエトルタは、フランスのノルマンディー地域圏にある町の名。風雨にさらされてできた自然のアーチを含む断崖が続く海岸や砂浜で知られている。かつて、クロード・モネなど多くの芸術家たちを魅了してきた。修業時代に訪れた古田氏は、その美しさに魅せられ店名にしたという。
 立地について古田氏は「独立して店をオープンする場所を決めていた訳ではありませんでした。JRや私鉄沿線で居抜き物件を探していたところ、この店舗がイメージに合い、一番の交渉権を得たこともあってこの場所に決めました。昼間は閑散としていますが、朝夕の乗降客は予想以上に多く、JRを利用する人は必ず店の前を通らなければ駅に行けません」と満足度を口にする。
 人気商品は、クロワッサンとタルトフランベ(ホワイトソースのピザ)。今後は、パン・デビスのような大きなパンやフランス伝統菓子であるベラベッカなどが売れる店にしたいという。
 「この辺りは、パン・ド・セーグルやパン・ド・カンパーニュのようなハード系が以外と売れることに驚いています。開店時から製造数を落とすことなくコンスタントに売れています。生産能力が伴えば、更にハード系の構成比率は拡大できると思っていますが、今はそこまで余裕がありませんので、一週間単位で計画的に日替わりアイテムとして対応して、夕食用に焼き立てが提供できるように計算して出しています。
 ベーカリーの多くは、売りたいパンと売れるパンにギャップがあるようですが、当店の場合、ハード系が売れていますので、今のところそのギャップを感じていません。日替わりアイテムを早くレギュラー商品にして、お客様に喜んでもらえるようにしたいと思っています」
 客層は、古くからの地主や土地持ちが多く、価格よりも味や素材で購買を決める客が少なくないという。パンの知識も高く、大阪や京都の百貨店にあるベーカリーの商品が比較対象になっている。そのような品質のパンを地元で買えることが同店の繁盛に繋がっているようだ。
 閉店時の販売残が「O」の日もあり、平均すると5個以下だそうだ。
 「大阪の百貨店でしか買えないベーカリーの袋を持って来店されるお客様もおられますが、同等に評価されていると思うと嬉しくて、更においしいパンを作ろうという意欲が湧いてきます」と古田氏は言う。
 今後の展望を古田氏は「店名の由来であるエトルタという町は、フランス人がバカンスに訪れる特別な町なので、その意味から当店も特別なベーカリーだとお客様にカテゴライズされるようになりたいと思っています。そのためには、商品一つ一つを充実させ、お客様をびっくりさせることだと思っています。また、人脈の輪をもっともっと広げて様々な情報が短時間で入るようにしたいと考えています」と述べた。

【ブーランジュリー アルチザナル エトルタ】
京都府乙訓郡大山崎町字大山崎小字西谷4-5(JR京都線「山崎」駅前)
▽TEL/FAX=075-951-7078
▽敷地面積=厨房10坪、売場8坪
▽営業時間=7〜21時
▽定休日=月曜日
▽従業員数=正社員2名
▽主な設備=ミキサー1台、オーブン1台、ドウコン・ホイロ各1台

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