 発酵バターを使用したクロワッサン
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 リュスティック
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 おさつまろん
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自家製ぶどう種やサワー種を使った製法で、ハード系を中心にした商品ラインナップのクラウド・ナイン・ベーカリーは、2005年のオープン以来、消費者の心に注目して近隣顧客に「味に驚き」を提供し続けている。
チーフベイカーの平岡秋彦氏は、昭和31年生まれ。パンの道一筋に30年以上の経験を重ねたベテラン。新卒で就職し25年間勤めた大手製パンメーカーを退職し2005年7月25日に同店をオープンした。
福生の地に自店を構えたのは、夫人の実家が近いということと、長年通勤に長い時間を費やしていたことから、自宅から自転車で通える範囲を希望していたところ、現在の物件が見つかったからという。
「勤めていた会社が買収され、リストラや様々なシステムの変更が行われました。それがひととおり落ち着き、最後に手掛けた新ブランドの立ち上げも軌道に乗せることができましたが、自分の挑戦したいことが会社の制約等で出来ないことも増え、自分の中にチャレンジ心が芽生えて、独立する時期が来たと思い退職することにしました」
店名は、英語のことわざ「be on cloud 9」に由来している。「be on cloud 9」は、9つある雲のてっぺんに昇った気分、幸せな気分、スカッと突き抜けた喜びを意味する。
同店のコンセプトは、「おいしい!」の感動を伝え合いたい。
「パンを食べた人が『あぁおいしい』と感じる気持ちを大切にすることと、今まで積み上げてきたものに加えて新しいことチャレンジしたいと思います。また、お客様側からのおいしい食べ方に関する情報を採り入れ、双方向のコミュニケーションの輪を広げたいと思っています。それが『be on cloud 9』に繋がっています」
最近は、原材料の高騰が続き、コストパフォーマンスを考えると思うような素材を使ったパン作りができにくくなっているが、こだわりの素材について次のように語った。
「自分のできる範囲内で、味に最も良い影響を及ぼす素材を使うようにしています。業界内には、素材によってパンの出来具合が分かり、素材の持つ特徴を最大限に生かすことができる人は多くいます。また、自分の目指すパンの素材が市販されていなかったり、手に入らない場合は自分で作ってしまう人も多くいます。私もその系列に加わりたいと思います。
具体的には、香りが命のライ麦は栃木県産を使用し、店内の石臼で挽いています。製法では、自家製のぶどう種、サワー種などを使っており、菓子パン生地は冷蔵発酵で作っています。私ひとりで全商品を作っていますので、如何に手間をかけるかが差別化だと思っています」
売れ筋商品は、発酵バターを使用した「クロワッサン」、ローズマリー・オレガノバジルなどの香草入り「リュスティック」、鳴門産の角切りさつまいもとマロンあんが入った「おさつまろん」。
商品の構成は、ハード系がメインで、夕食用のパンはよく売れる。売上の構成比でも10%を超えている。
「周辺では、ハード系が一番おいしいと言ってもらっており、他店よりもハード系はよく売れていますが、青海線沿線は人口密度が低いので、デイリーの生鮮品を取り扱う商売は厳しい状況です。隣接する米軍横田基地の将校や付随施設で働く民間アメリカ人のお客様は当店のパンを買ってくださいますが、大部分を占める若い兵隊諸氏は買ってくれません。とはいっても、約2割が外国人で、日本人の富裕層も多く来店してくださいます。
当店は『おいしい!』がコンセプトですので、自然食品店やナチュラル系ベーカリーのようなこだわりではなく、ベースとしての安全・安心を心掛けています。しかし、お客様の志向変化に乗り遅れると困るので新しい動きに注目し、取り入れるようにしています」と地域環境と安全・安心の考え方について語った。
今回の小麦価格引き上げによる製品の値上げはしていない。リーマンショック時には値上げをしたというが、以降製品価格の改定はせず、新製品を1カ月に2〜3種類出して、若干高めの設定をしているという。
今後の展望を平岡氏は、次のように述べた。
「今年1年かけて、現在の壁(商品の味)を突き破り、もう1段階上のレベルにしたいと思います。おいしいという評価をいただいていますが、技術的にブレイクスルーしないと勝てないように思えるのです。それから、お客様の心に注目することです。パンを一口食べて噛むと思わぬ味がするとびっくりします。さらに噛んでいると食べたことのないおいしさが口に広がると感動に繋がる『心の驚き』になります。それが商売の源になり、お客様が来てくださる原動力になると考えます。食べた人が感動して違う人に感動を伝えてもらわなければ前年を上回ることはできません。
そこそこおいしいパンを作っているだけでは、店は繁盛しないと思います。本当においしいものを作って『一度食べてみて』という想いがなければいけません。また、接客では、お客様に踏み込んで表情のないお客様に対しては、パンを差し上げるようにしています。そうすると表情が和らぎ、個人的な話ができるようになります。味も大切ですが、お客様の心にもう一歩踏み込むことを目標にしています」
【クラウド・ナイン・ベーカリー】
〒197-0011東京都福生市福生798佐藤ビル1階、電話042-530-3073
▽営業時間=10時〜19時30分
▽定休日=水曜日(火曜日不定で休み)
▽店舗面積=店舗:6坪・厨房:10坪
▽駐車場=ビル裏
▽従業員数=オーナー+パート6名
▽主な設備=オーブン・ミキサー・ホイロ・リターダー。シーター各1台
▽客単価=約680円
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