パーネデリシア(Pane Delicia)本店〈群馬県伊勢崎市〉
コンセプトは食・楽・幸
顧客の声を素直に受け入れ商品に反映

BACK

 

 

オステリアの様子

ランチメニュービーフシチュー

店舗外観
 

店内の様子(入口より)

店内の様子(レジより)

カレーパン群と新製品

 グンイチパンM(小此木正博社長)が展開するパーネデリシア本店は、17年ぶりに改装し、昨年8月9日にグンイチパークとしてリニューアルオープン。首都圏でありながら都心では体験できない開放感と非日常空間で味わうパンの魅力が人気を博している。

 同社は、1954年7月に現敷地で創業。社名は「小さなパン屋だが夢は大きく持って、いつか群馬で一番おいしいパン屋になろう」という想いから「群一製パン」と名付けた。現在、地域の給食事業に加え、ベーカリーカフェ「パーネデリシア」とメロンパン専門店「メロン・ド・パーネ」を群馬・埼玉で計8店舗を展開。パーネ(Pane=イタリア語)は「パン」、デリシア(Delicia=スペイン語)は「この上ない幸せ」を意味している。
 3代目社長の小此木正博氏は1961年生まれ。大学卒業と同時に同社に入社した。福岡市のシモンで3カ月間、ベーカーリーとは何かを学んだ。
 小此木氏は、今回のリニューアルについて次のように話した。
 「社運を賭けた大プロジェクトと位置付けて、リニューアルに踏み切った。
 この建物は、1992年に建てグンイチパンとしてオープンし、10年後の2002年にイメージチェンジを図り『パーネデリシア』に屋号を変更してリニューアル。それから17年目に『ベーカリーパーク=グンイチパーク』として改装した。ベーカリーパークとは、従来の美味しいパンを提供するという店舗の枠組みにとらわれず、パンを食べる幸せ、パンを選ぶ楽しさとワクワク感、心が落ち着く非日常感を表現した次世代の滞在型ベーカリー。コンセプトは『食・楽・幸』で、かねてから構想を練っていた『パンを通じて楽しさや幸せを提供したい』という想いを形にした。素晴らしいコンセプトだと思っているので、本店だけに留まらず全7店舗で意識するようにしている。カフェは、催事のほかに食育セミナーやイベントなどの実施が可能である。イタリアのイメージで、誰でも気軽に入れてパンを食べながら話ができる空間が望ましいと思いオステリア(イタリア語で大衆食堂)という名に決めた。
 外観は、イタリアの外壁を再現し、あたかも外国のような空間を演出している。広いオープンテラスには30席を用意しており、緑に囲まれて食事が楽しめる。また、パンをモチーフにしたオリジナルキャラクターとともに記念撮影ができるスポットがあり、SNS向けの写真撮影もできる。
 リニューアルオープン直後は、毎週のようにイベントを開催して人を集める仕掛けを積極的に行っており、カフェ内や店舗前のフリースペースを活用して、マジックショーや音楽コンサート、ケータリングカーを呼んでホットドッグ・アイスクリームを販売するなど、小さなテーマパークが実現できると思っていたが、人を集めることがタブーとされるコロナ禍の自粛で、全く動きがとれなくなってしまった。売上もリニューアル前の約1.5倍になったが、今は元に戻っている。販促活動ができず、待つしかないという厳しさを感じている」
 商品のこだわりは、17年間に蓄積したノウハウによる微妙な配合の変更や売れ筋の見極めだという。現在、店内に並んでいるパンは、どれも生き残った商品ばかり。人気のない商品は早めに撤退し、よく売れる商品をさらに磨きを掛け、アレンジを欠かさない。その繰り返しによって、洗練された商品群が生まれるという。
 「お客様からは、どのパンを買ってもハズレがないと言われる。裏返すと当店ではハズレのパンは生き残っていない。原材料の選定、仕込み、焼き具合など、日々試行錯誤の連続で妥協することはない。お客様の声を素直に受け入れ、商品に反映させる循環が最も重要だと考えており、これからも継続しようと思っている。改装前はクロワッサン・デニッシュが弱かったため、特にクロワッサン・デニッシュに力を入れている。結果、クロワッサンは改装前の約3倍売れるようになった。ベーカリーパークであるが故に、食事パンを充実させ、他店にはない品揃えを意識して種類を増やした」
 売れ筋商品トップは、3〜4種類あるメロンパン群。カレーパン群が2位。塩パン・ロールパン群が3位。湯ごね食パン・ふわふわ生食パンが上位に食い込んできている。また、調理パンも強い。オステリアを構えていることから、調理具材を吟味しているため、美味しい商品が揃っている。日本全国ご当地パン祭りで準グランプリを受賞した「まゆっこ」も根強い人気を保っている。他にもシンプルで懐かしい「コッペパン」のバリエーションも豊富。
 同社は、学校給食パンも製造しており、13000食を受け持っている。休校による給食停止で工場の稼働率にも影響したらしい。
 新型コロナウィルス感染症拡大防止に伴う取り組みは、@店頭での客用アルコール消毒液の設置A全従業員の体調検査を義務付け。37.5℃以上の場合は出勤停止Bタッチパネル、ドアノブ、テーブル、椅子など手で触れる部分の定期的なアルコール消毒の実施Cトレー、トングの殺菌消毒Dスタッフのマスク着用E商品の個別包装。焼き立て商品も包装できる段階になり次第可能な限り実施Fドリンク商品のマグカップ提供休止G試食販売の休止H店内混雑時の入場規制の実施
 小此木氏は、今後力を入れる商品と将来の展望を次のように述べた。
 「クロワッサン・デニッシュ、食パン、調理パンは、力を入れただけの成果が現れている。今の取り組みを継続することと、さらに磨きを掛けて強みを伸長させたい。このこととは別に、真空冷却機を導入して、Web予約によるオンライン販売で宅配サービスを始めたいと思っている。気圧を下げ一瞬で冷却する方法で、惣菜などでは実用されている。パンに用いると長所だけでなく短所も多いので敬遠されているようだが、長所に適合するパンを作って差別化を図りたい」

【グンイチパンM】
〒372-0832群馬県伊勢崎市除ヶ町10番地
TEL0270-32-1351(代)
《経営理念》
価値ある商品を作り
価値ある仕事を共有し
価値あるサービスを提供し
従業員の物心両面の幸福を追求し
社会の発展に貢献する

 2018年2月19日、県内製パン企業としてはじめて群馬県食品自主衛生管理認証を取得。安心して食べてもらえるように品質管理の強化に努めている。
《食品安全基本方針》
@コンプライアンス(法令遵守)を徹底します
A情報収集及び食品衛生思想の普及啓発に努めます
B消費者が安心して食することができる製品を製造します
▽事業内容=各種パン、和・洋菓子の製造及び販売
▽従業員数=約200名(正社員約65名/パート・アルバイト約135名)
▽敷地面積=本社工場約8200F
▽URL=http://gunichi.com/
《主な沿革》
1969年7月伊勢崎市本町に伊勢崎店開設(ニューグンイチ1号店)。1971年12月グンイチパンMに社名変更。1986年5月本社工場ライン完成。1993年8月伊勢崎市除ヶ町に本社工場、本社新社屋完成。2002年9月、ベーカリーカフェ「パーネデリシア」をオープン。

【パーネデリシア】
[本店]
〒372-0832群馬県伊勢崎市除ヶ町10番地
TEL0270-32-1352
▽営業時間=8〜19時
▽定休日=木曜/1月1〜3日
▽座席数=店内50席、テラス30席
▽駐車場=約100台
▽アクセス=関越自動車道本庄児玉ICより車で約15分
[まえばし店]
群馬県前橋市新堀町908
TEL027-265-1354
▽営業時間=9〜20時
▽定休日=元旦
[くまがや店]
埼玉県熊谷市肥塚4丁目77
TEL048-528-1354
▽営業時間=9〜19時
▽定休日=1月1〜3日
▽駐車場=15台
[おおた店]
群馬県太田市内ヶ島町835-1
TEL0276-30-1351
▽営業時間=9〜19時
▽定休日=1月1〜3日
▽駐車場=10台
[高崎駅店]
群馬県高崎市八島町222イーサイト高崎2F
TEL027-326-1352
▽営業時間=7時30分〜21時
▽定休日=元旦
▽駐車場=あり
[ハレノテラス東大宮店]
埼玉県さいたま市見沼区島町393番地ハレノテラスC棟1F
TEL048-812-8606
▽営業時間=9〜20時
▽定休日=元旦
▽駐車場=あり
[前橋小島田店]
群馬県前橋市小島田145-1「くみまちモールこじまた」
TEL027-226-1392
▽営業時間=9〜20時
▽定休日=元旦
▽駐車場=あり

【メロン・ド・パーネ】
[高崎店]
群馬県高崎市上中居町1614-1
▽営業時間=9〜19時
▽定休日=水曜/1月1〜3日

前へ戻る

ふわふわ生食パン

ハムカツエッグ