グルマンヴィタル〈岐阜県不破郡〉
未来に向けた「理念」創造と世界市場への布石

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鈴木社長

グルマンヴィタル外観
 

グルマンヴィタル店舗内の様子

ガーデンテラス

 グルマンマルセM(鈴木政裕社長)が展開するグルマンヴィタルは、未来に繋がる会社経営のビジョンを決め、新しく始動した。

 鈴木社長は、未来の会社経営ビジョンを構築した経緯を次のように話した。
 「私には、二人の息子がおり、どちらも次世代社長候補として当社で働いている。結婚をして子どもも授かり、社会人として安定してきた。そうなると、会社継承が重要課題となり、様々なことを考えるようになった。二人の息子が互いの長所を伸ばし、切磋琢磨してブレずに会社経営ができるよう、まず、今後も食品に絞り込んだ業態を続けることを決めた。そして、理念が共有できなければ、将来の夢が同一ではなくなり、イノベーションが起こせないと考え「理念」を創った。理念には、単に経済活動だけを追求する会社になってはいけないという基本的な考え方に基づいた」
 美味しいものを作る=人が集まる。みんなで食べると美味しい。
 一人で食べても美味しくない=誰かと一緒に食べる。孤食をなくす。
 パンのカンパーニュの語源は「カンパニオ」。ラテン語で「パンを分け合う人々」と言われている。
 このようなことから、会社理念である「社是」と「社訓」を、次のように決定した。
〈社是〉
ここから わけあう
〈社訓〉
氈@あいさつからはじめる。
 相手の気持ちになつて考える。
。 お互いの成長を応援する。
「 素直な気持ちで取り組む。
」 一つ一つの仕事を確実に届ける。責任感を持って正しく行動する。
、 美味しさに常に向き合う。
・ 全ては楽しみに繋がる。
 「もう一つは、少子高齢化で日本の市場が縮小するため、人口が増大する海外市場に着目しなければいけないと思ったこと。パン業界も海外に目を向けることが将来の時流になる。そのようなことを考えている矢先、中国から名古屋方面に視察団が来日し、当店にも見学に訪れた。グルマンヴィタルが大層気に入ったらしく、中国企業から共同経営を持ちかけられ、私自身が訪中して技術指導をしてほしいと誘われたが、色々なことを考え合わせて断った。しかし、私の意思表示とは別に、グルマンヴィタルに因み「Gurunie」というベーカリーを立ち上げてしまった。再三の誘いから訪中し、計画を聴くことにしたが、やはり共同経営は難しいと感じた。理由は、中国人にレシピ提供だけで日本品質のパンが作れないこと。システム化した上でセントラル工場により一定品質の製品を作る必要があること。
 そこで、次の人材教育システムの構築を提案した」
◇外国人技能実習制度を活用して、3年間中国人を教育して帰国させる。
◇日本の経験者を中国に期間限定で送り込む。
 いずれもグルマンヴィタルの商品作りを伝授させる。
現在は、中国や香港が中心だが「Gurunie」の経営母体は今後、シンガポールやUKへの進出を視野に入れているため、グローバルにパン作り指導ができる。
〈中国に派遣される人のメリット〉
▽グルマンマルセMが責任を持って、現地での様々なトラブルを解消する。
▽グルマンマルセMが介在することにより給与や補償等が確立される(グルマンマルセMはこの事業で利益を出そうと思っていない)
▽派遣される人、Gurunie Bakery、グルマンヴィタルの三方良しとなる。
 「このような事業について、詳しく知りたい人や派遣希望者は、是非、末尾の問合先まで連絡してほしい」  営業・広報メージャーの次男祐哉氏は次のように話した。
 「パン業界に限らず、業界を問わず人が不足している。生産の効率化を早急に推し進めるためには、工程の専門化よりも、仕入れ/パン・菓子製造/調理/販売といった会社全体のセクションにおいて専門的な技術と知識を有しなければならないと思う。極端に言えば社員全員がパン・菓子作りができ、いざという時には事務職でも応援できるような会社を目指したい。また、HACCPが義務化になり、今後益々安全衛生基準のハードルが上がると予測できる。食品を取り扱う以上、安心安全や衛生管理が基本であることは十分理解しているつもりだが、法律や規定を定める行政機関が、パン業界としての人・設備・建物等への投資能力も考慮してもらわなければ、事業継続が困難になると思っている。SDGsの17項目も同様で、真剣に達成しようとするならば、今の政策は甘すぎる。そのような矛盾を感じながらも、少しでも溝を埋めるよう社業発展に努めたい」

【Gurunieの概要】
《ブランドストーリー》
 高品質の料理とライフスタイルの提供に専念している。歴史は、日本の文化と職人技の精神を真に評価している香港と中国の杭州チームによる2019年の名古屋旅行から始まった。グルマンに会った時、私たちはこれが中国に持ち込みたい日本スタイルのベーカリー製品だと確信した。2020年5月、杭州に初のGurunie Bakery(パラダイスウォールモール5F)をオープンし、主に日本の小麦粉を使用した日本のベーカリー製品の製造に注力した。人気が高まり、多くの顧客が自宅近くにも同様の店舗がほしいというようになり、2021年5月に杭州市のEーファッションタウン(※1)にGurunie Bakery2号店(35 thビル)をオープンした。同時にNetEase(※2)と協力し、杭州市にあるNetEase本社の1万人を超えるスタッフにベーカリー製品を提供するほか、スターバックスとも協力体制にあり、杭州市の大企業に毎日焼きたてのベーカリー製品を提供している。
※1Eーファッションタウン:杭州市の北東に位置し、杭州空港まで30分の距離。中国全土からファッションのトップタレントを引き付けることにより、中国のファッション産業の発展を目指している。モダンファッションとクラシックアートを組み合わせてオリエンタルミラノを作り上げている。
※2NetEase:中国で最も人気のあるモバイルおよびPCクライアントゲームの開発・運用を行う会社
《ベーカリープロダクツ》
 最高の食材を使用した最高品質のベーカリー製品を提供している。新鮮・健康的で美味しい食品の提供を目指している。代表的なスタッフは次のとおり。
▽Cao Ya Ting(Eーファッションタウン店のエグゼクティブシェフ):日本のペストリー教育学校を卒業し、豊富な店舗管理とベーカリー教育の経験を持つ。元JAL客室乗務員。
▽Zhang Yao Shun(Gurunie Bakery副店長):日本の外国語教育大学を卒業し、東京のコーヒーショップでバリスタとして働いていた。
▽Yuan Zhi Wen(シェフアシスタント):グルマンヴィタル勤務1年を含め、日本でベーカリー研修生として3年間勤務。
《事業(店舗)開発計画》
 次のように中国での事業規模を拡大し続ける。
@杭州市および中国の他第1層都市に、直営のGurunieBakeryをオープンする。Aフランチャイズ形態のGurunie Bakeryとコーヒーストアを中国全土にオープンする。BGurunie Bakeryのセントラルキッチンを設け、近郊店舗に商品を供給する。C生産能力の拡大に応じ、Gurunie Bakeryのサプライチェーンを構築するため、より多くの企業クライアントを開発する。
◇製品:薪パンは、グルマンヴィタルが日本で生産する代表的商品。現段階では、グルマンヴィタルから輸入して中国での販売普及を考えているが、将来的には、十分訓練されたシェフや設備、店舗条件を整えて中国での生産体制を確立する。

【問合先】
グルマンマルセM代表取締役社長 鈴木政裕
〒503ー2124岐阜県不破郡垂井町宮代441
FAX0584(22)0096
Mail:suziki@guruman.co.jp

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中国の店舗の様子

中国店舗の商品

2号店外観